2008-07-15

バブル vs サスティナブル ~建築の行く末~

今週末、東京へ行ってきました。
展覧に関しては、横浜美術館にて茂木さんやアラーキーの企画展を、
GA galleryにて世界的建築家の企画中プロジェクトの模型やパネルの展覧会を見ました。
最近、知り合いの方々が世界的建築家の事務所に多数就職していったこともあり、また新鮮な感覚で、展覧会を拝見できる経験をしました。
その中でもSnohetta(スノヘッタ)*のプロジェクトは、壮大かつ実施を見据えている点でおもしろく、またバブルの香りを感じました。CGのクオリティも高く、目立ちましたね。



そして、どの作品も非常に形態的な新しさを模索しているようでした。
SCI-Arc時代の彼らの建築が、ようやく実施レヴェルで登場してくる時代になったということでしょうか。
一方では、これからは”環境”を視野に入れた計画を行っていかなければならないという議論を、東京で耳にしたわけです。
僕も、その用語なしにはこれからの建築は無いという気がします。
世界的建築家が行う形態主義建築は、その中に”バブル”という概念を含んでいます。
バブルは、先ほどの”環境”とは対を成すもの。いったいこれからどうなるのでしょう。
ドバイなどのバブル絶頂期国と次期バブル国を見据え、これからも建て続けるのか。
それとも、”環境”を視野に入れた新しい流れが現れるのか。
そこで、僕が面白いと思ったのが、GA galleryで形態主義建築の展覧会を行う中、一方でギャラリー間は、サスティナブル建築家でプリツカー賞受賞建築家グレン・マーカット*展を行っている点。
まさに、バブル vs サスティナブルの状態が起こっているのです。

最近の形態主義建築には、ユートピアと建築空間の新しさを求める向上心があります。
これからの環境建築には、自然との友愛と建築テクノロジーの結晶です。
と、書いておきながら、おそらくどちらも両方の可能性と特徴を持っているでしょう。
僕は、建築史上大きな変革期に生まれた世代になるのでしょうか。
それとも、もう少しこのまま現代建築は変わらないのでしょうか。
それは、これからの僕らの世代の将来の建築家が決めることです。
僕は、サスティナブルに大きく軸が傾くことを祈ります。なぜなら、地球が好きだから。
そして、その中で、現代建築空間が新しく変わっていくような世界だったら良いなぁと思います。
そんなことを、東京旅行で考えました。

*Snohetta(スノヘッタ)
ノルウェーを拠点にしている世界的建築事務所。
www.snohetta.com
GA galleryで開催中。
www.ga-ada.co.jp/japanese/ga_gallery/index.html


*Glenn Murcutt(グレン・マーカット)
オーストラリアの建築家。2002年プリツカー賞受賞。
ギャラリー間にて7/14現在開催中。
http://www.toto.co.jp/gallerma/ex080612/index.htm

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