2010-10-22

秘境にこそ土地はある

某建築事務所にお世話になってもうすぐ3ヶ月。
早い。その間に、夏は秋へ移行し、祖母が亡くなった。
そして、事務所と僕の建築の方向性の違いが浮き彫りになってきた。
僕は、インフラを建築家が設定してしまうのにはどうしても抵抗がある。
土木の整理の中に建築が入りこむことと、土木をなぞって建築を設計することは
似て非なるものである。ここは後者な気がしてならない。
浅はかな僕の見解では、土木と建築の壁を無くして両者一対のモノを
設計するとなると、「住宅」というスケールで話すことが出来る領域では無い気が
している。先ほどの前者のように、土木の中に建築が溶け込むように
設計されていく中で、土木と建築のスケールの違いはかならず話されるべき
議題であり、いかように議論しようとも「住宅」というスケールで落ち着く先は
見当たらない。
結果、後者のようになぞりながら設計していく結論となり、暴力的に決定された
インフラのもと、建築が自由に構築されることになる。
これは、都市と建築が結び合う話のように思えて、実は非常に暴力的に
配置されている。僕はどちらというと、インフラを読み解きながら
「建築をそっと据える」くらいのニュアンスが良いと思っている。
卒業設計の段階から、僕は地球と建築の対話を考えてみている。
地球が作ったそのままの大地に建築をそっと据える。なんだか気持ちよい。
そして、人があまり手を加えていないありのままの大地というのは
「秘境」「辺境」と呼ばれ、圧倒的スケール感で存在している。
ここから、話は一機に安っぽくなって(前々から安っぽいが・・)、
秘境・辺境にこそ土地はあるというか可能性があるんじゃないかと
直感的に感じている。
ビル街に建つ建築と、大自然に建つ建築の圧倒的な違いは、
周知のさたであり、大自然に建っている建築の方が、あきらかにかっこいい。
もともと通例の建築家になろうとは思っていなかったが、
ここ最近「秘境・辺境建築家」というジャンルを作ってみても良いかなと
思い始めた。建てるだけじゃないでしょう、発展途上国への協力や
ユートピアの設立、環境保全との兼ね合い、
地球との本当の対話のもとに成立する建築家の模索・・・・
なんかかっこいいなぁ。。
ブータンの伝統住居という本が出たらしい。



ちょっと読んで勉強したい。たぶん僕のやりたいことと通じるものがあるだろう。

2010-10-09

コンペ敗北

上海万博のコンペに負けた。
国連主催のサスティナブル建築のコンペで、
1次を通過し、最終でも世論では1~3位確定と見られていた。
なのに、結果は敗北・・。確かに案がユートピア過ぎた感は否めないが、
それでもやはり悔しい。また引き出しにしまうことになった。

たったの1日と少しで、案だしからプレゼン資料作成をやったこともあって、
勢いのままに進んだことになったが、それはそれで面白いのだなと感じている。
留学時には、海外学生らの首尾一貫した方法論が少し嫌で反発していたが、
はまればぐーっと進んでいくんだと知った。
ただ、彼らは、明らかな方向ミスとなった後も、首尾一貫したコンセプトの上、その上でドンドン継ぎ足していき、
最後には膨大なMIXジュースになるというやり方には、今も納得していない。
捨てるときは、思い切って捨てるべきだ。

2010-10-05

Work #01

建築は多様なようだ。
大きな流れの中で、ころころと転がりながら削られる小石のように、
自身の建築哲学は、形を変えていく。
あの頃は、コレが一番だと思っていたことが、今となればそうでもない。
間違っていたわけでは無い、ただ求めた着地点が今とは異なっているということ。
そう、着地点という部分において、建築は実に多様だ。
どれが駄目というわけでは無い、そこに自身の哲学の面影が見えるかということ。

何か歌詞のような文章になった。
だれかメロディのせて高らかに歌っておくれ。
僕は相変わらず徹夜中。ネットで「~厨」という言い方が流行っている。←~中毒者の意。たぶん
ので、言うなら徹夜厨である。そんな中毒嫌だ・・・